(相手)へ
本格的に季節のことなどを書きつらねるのは苦手なので、
一般的な手紙のようにはなりませんが、
どうか読んでいただけると幸いです。
この度筆を執らせていただいたのには勿論、理由があります。
今まで伝えたくても伝えられなかった思いが、この時を逃せば一生伝えられないと感じたからです。
もう既にお気づきかとは思いますが、ずっと前からお慕い申し上げております。
自分は今も成長途中で、一人の人間としては頼りないと思います。
失敗も人並み以上にあるかもしれません。
それでも、私は(相手)の隣にいられるような人になれるように、
これからも自分を磨き続けていくつもりです。
(相手)は、ずっと私を照らしてくれる光でした。
どんな形になろうとも、それは変わりません。
私はもっと(相手)を知りたいです。
(相手)との思い出を作りたいです。
どうか、私の想いに答えてはいただけませんか。
いつでも構いませんので、お返事いただきたいです。
少し長い手紙になりましたことをお許しください。
雷雨
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乱菊「ガチじゃない」
雷雨『すみません』
「まぁ、言葉遣いとかは置いといて、気持ちがグッと伝わってくる文章ね」
『ありがとうございます』
「これなら、上手くいきそうよ」
『いや…でも…』
「直接口で言う?それともこんな感じの手紙でいく?」
『うーん、やっぱり直接で…』
「勇気あんのねぇ!アンタ」
『なんか、やっぱり会って言いたいというか…本当のことを言うと、手紙で告白したことは一度あったんです』
「誰に?」
『いや、それは言えないですけど、かなり昔に。まだ小学生だったと思いますよ』
「なるほど…で?」
『会って直接言うっていうのはまだ無いっていうことです。つまり、私が言いたいのは…』
「それだけ好きっていうこと…ね?」
『はい…小学生だった自分も本気だったと思います。けれど、それ以上に今は本気で…とても慎重に壊さないように動いている自分がいます』
「そんな感情は初めて?」
『…はい、自分でも驚いています…相手を知れば知るほど好きになっていく自分とは裏腹に相手は私を嫌いになっていくのではないかという不安に襲われます』
「………片思い何年だっけ?」
『5年目になりました』
「………雷雨」
『はい』
「ずっと応援してるわ」
『(涙)』
次回、雷雨決断す。デュエルスタンバイ!