雷雨’s blog

現実を書こう!

ルパコナ金曜ロードショーを観る前に

ルパン三世VS名探偵コナン』(ルパンさんせい ヴァーサス めいたんていコナン)は、日本テレビ(日テレ)開局55周年と読売テレビ(ytv)開局50周年の開局記念スペシャル番組で、モンキー・パンチ原作の『ルパン三世』(以降、『ルパン』)と青山剛昌原作の『名探偵コナン』(以降、『コナン』)とのクロスオーバー作品。

2009年3月27日の『金曜特別ロードショー』枠(21:00 - 23:09)で放送された後、2009年5月にはCS放送日テレプラスでも放送された。また、2010年5月1日には当時公開中だった劇場版『名探偵コナン 天空の難破船』の宣伝を兼ねてytvの全日帯ローカル枠(14:05 - 16:30[1])で再放送された。

本放送から3年後の2012年3月23日には、『金曜ロードSHOW!』枠で再放送された[2]。

2013年12月7日には劇場版となる『ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE』(ルパンさんせい ヴァーサス めいたんていコナン ザ・ムービー)が公開される[3]。前日の12月6日には『金曜ロードSHOW!』枠で1年8か月ぶりに再放送される予定。

概要[編集]日テレの誇る怪盗「ルパン三世」と、ytvの誇る探偵「江戸川コナン」との共演作品[4]として、放送の約2年前からプロジェクトが動き出していた。放送に先駆けて多くのPRが行われ、放送週の週刊少年サンデーでは出版社の枠を超えてコナンとルパンが並んで描かれている表紙が掲載されたほか、両原作者の対談も掲載された。表紙の内容は、コナンとルパンが相手のトレードマークであるワルサーP38と眼鏡を持ち合うというものであった。

VSと、銘打っているが実際には、ルパンとコナン、もしくは双方の仲間や関係者が協力して行くシーンが殆どで、展開は、架空の王国という『ルパン』でよくある舞台に、『コナン』の推理で犯人を追い詰めていくというもの。不二子のお色気シーンやルパンダイブ(ただし、第2期OPとは左右対称)、コナンのスケボーによるカーチェイスなどの両者のお約束も取り入れられ、アイキャッチも双方(『ルパン』は第2期バージョン)のものが使用された。

時間と場所など状況を示すテロップは、『ルパン』で用いられるタイプライター音を伴って表示された。

BGMについては双方のものを使用しているが、『コナン』側の方が多く使用されている。オープニングテーマとエンディングテーマは『ルパン三世のテーマ』であった[5]ほか、『名探偵コナン メイン・テーマ』も、コナン初登場時やカーチェイス、クライマックスなどのシーンで使用された[6]。

キャラクターについては『コナン』側の数が絞られており、毛利探偵事務所の面々と一部の警察関係者、鈴木園子のみであり、中盤以降は毛利探偵事務所の面々のみである。コナンがあり得ない高さから無事に着地するシーンや蘭のお色気シーンなどに加え、彼女の過剰な妄想シーンをはじめかなりコミカルな描写もあるなど、本作放送当時の『コナン』TVシリーズを基準に比較すると珍しい演出が盛り込まれている。一方、『ルパン』側は『ルパン三世 ルパンVS複製人間』や『ルパン三世 カリオストロの城』といった劇場版へのオマージュと窺えるシーンが登場したほか、拳銃を使うシーンがほとんど存在しない[7]という珍しい演出が盛り込まれていた。また、本作のみのサブキャラクターについては、『ルパン』と『コナン』双方のキャラクターデザインに準じたものが混在している。

脚本は『ルパン三世 天使の策略 〜夢のカケラは殺しの香り〜』以来4年ぶり2度目となる前川淳が担当し、監督は双方の長編を担当した経験を持つ亀垣一が選ばれた。

ルパンシリーズとしては『ルパン三世 霧のエリューシヴ』以来2年ぶりに日本が物語前半の舞台となり、コナンにおいても劇場版『名探偵コナンイカー街の亡霊』以来、TVシリーズとしても『工藤新一NYの事件』以来、コナンの身体になってからは初となる海外が舞台となった[8]。

「原作漫画の出版社と原作者が異なる作品のコラボレーションによるアニメは史上初」と、公式サイトなどでは謳われている[9]。

本作は『霧のエリューシヴ』以来、『ルパン』のTV作品としては2作目のハイビジョン制作である(ただし『霧のエリューシヴ』も実際は4:3サイズのサイドパネル付での放送だったため、毎年恒例のTVスペシャルとしては未だに純粋なハイビジョン制作が行われていなかった)。

本作の宣伝で使われたイメージカットは、自動販売機を挟んでルパンとコナンが互いに視線を合わせるというものであった。また、自動販売機に展示された缶には本作の登場キャラクターたちが描かれているが、その中には本作に登場しなかった阿笠博士の姿も確認できる。

『ルパン』側のアイキャッチは第2期のものと同じ音楽が使われたが、アニメ部分は本作用に新規で描き下ろされた。ベンツの色が黄色のものと赤のものと、2つのバージョンがある。また、ルパンの服装も本作に合わせ、赤ジャケットに黄ネクタイのものに変更されている。

関東地区での『金曜特別ロードショー』枠の本放送時には19.5%[10]、2度目の『金曜ロードショー』枠の放送時には15.2%[11]という高視聴率を記録した。これを受け、ルパンとコナンの再対決を企画していた製作側は第2弾となる『ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE』を2013年12月に劇場公開すると決定した[12]。日テレの開局60周年とytvの開局55周年を記念した特別企画で、ストーリーも完全オリジナルの新作となる。

ストーリー[編集]ヴェスパニア王国のサクラ女王とジル王子が、猟銃事故で死亡した。そのニュースは世界的に報道され、ルパン三世江戸川コナンの耳にも入る。

サクラ女王の遺児であるミラ王女が王位を継承することになったが、国内では彼女の即位に反対するデモが相次ぎ、ミラ自身も母と兄の突然の死を受け入れられず次期女王への即位を拒絶していた。母が企画していた東京のホテルのレセプションに出席するために来日するが、会場で毒殺されかけたところを鈴木園子に招待されていたコナンと毛利小五郎の活躍によって救われ、犯人も逮捕された。しかし、自分の命が狙われたことにショックを受けたミラは、警備の目をすり抜けてホテルから逃げ出してしまう。

街で自分とうり二つの少女・毛利蘭と出会ったミラは、彼女と服を交換して入れ替わることで、追跡から逃れようと目論む。その後、峰不二子に助けられながら暗殺者たちの襲撃やコナンの追跡を振り切ったミラは身分に縛られない自由を満喫するが、自分にしかできないことを一緒に見つけに行こうと不二子に諭され、帰国を決意する。一方、事情を説明しようとホテルへ戻った蘭は、ミラの身代わりとしてヴェスパニア王国へ連れ去られてしまう。

その頃、ルパンはヴェスパニア王国に伝わる秘宝「クイーンクラウン」を狙い、王国に潜入していた。先行していた次元大介と合流したルパンは、王宮の宝物庫ではなく、世界的にも希少な鉱物「ヴェスパニア鉱石」の鉱山に潜入する。また、蘭を追うコナンもヴェスパニア王国の特別航空機に密航し、王国へ向かう。さらに小五郎も蘭を救うべく、ルパンを追って王国へ向かうところだった銭形警部の助手となり、王国へ向かう。

こうして、ルパン一味とコナン一行を巻き込んだ事件が幕を開ける。果たしてルパンは「クイーンクラウン」を盗み出せるのか、コナンはサクラ女王とジル王子の死の真相を暴くことができるのか。

登場人物[編集]『ルパン三世』からの登場人物[編集]ルパン三世
声 - 栗田貫一
ルパン三世』の主人公で、かのアルセーヌ・ルパンの孫。言わずと知れた、世界的な大怪盗かつ変装の達人。
本作では、一度盗みに失敗したヴェスパニア王国に伝わる秘宝「クイーンクラウン」を再び狙いながら、王国で出会ったコナンと共に王室内の陰謀を暴く。今回は小五郎に変装したが、コナンの推理の内容を理解すると勝手にアドリブを入れて喋ったり、コナンに代わって犯人を追及する時に自分の口調で喋ったり、挙句の果てには犯人に向けて空砲のライフルを発砲するなど、やりたい放題やったためにいつものような推理を披露できないコナンは困り果てていた[13]。
次元大介
声 - 小林清志
ルパンの相棒で、一流のガンマン。
本作では、王室を守るボディーガード兼軍隊の教官として雇われる形でヴェスパニア王国へ先行潜入していたが、おだてられるままに本気で教官を務めてしまったため、ルパンと共に鉱山へ侵入した際には自らの教え子たちによって追いかけられる羽目に陥る。
コナンと「日本人の父子」を装いながら共に行動し、コナンに「パパ」と呼ばれるなど、妙に息の合った名コンビ振りを見せた。
小林は「コナン」へのゲスト出演経験もあり、最初に出演した「骨董品コレクター殺人事件」(1996年5月20日放送)では犯人役を担当している[14]。
二度目の出演は、「イチョウ色の初恋」(2005年11月21日、11月28日放送)。
映画でも、2002年に公開された「名探偵コナンイカー街の亡霊」にモリアーティ教授役で出演している。
石川五ェ門
声 - 井上真樹夫
十三代目石川五ェ門。ルパンの仲間である剣客。斬鉄剣の使い手。
本作ではルパンの救出とバックアップを担当していたため、出番はルパン一行で最少。そのため、五ェ門本人も倒した相手の手応えの無さと併せて「つまらん」と愚痴っていた。
峰不二子
声 - 増山江威子
ルパンとは付かず離れずな関係の謎の美女。コナンが最初に会ったルパン一行の1人。
本作ではミラが蘭と入れ替わったことを知っており、その脱走を助けつつ暗殺者からミラを守る。さらに、年上の女性としてのアドバイスも与えていた。ミラに名乗った肩書きと名前は、国際弁護士の「不二 峰子」。
なお、『ルパン』本編ではルパン一行を裏切ることが多いが、本作では裏切っていない。しかし、「クイーンクラウン」を盗むため、ルパンを利用した。
増山はコナン本編では、小林清志と共に「イチョウ色の初恋」にゲスト出演している。
銭形警部
声 - 納谷悟朗
ルパンを追うICPOの警部。ルパン逮捕のためなら、あらゆる国での捜査権が認められる立場にある。
本作では目暮の友人であり、小五郎を連れて行動する。いち早くルパンが小五郎に変装していることを見抜いたり[15]、貴賓室で会話をしたある人物が一連の事件の黒幕であることを見破る[16]など、『ルパン』原作同様の抜け目のない有能な刑事として描かれている。
コナン曰く「ゾウでも30分は眠る」腕時計型麻酔銃を受けてもわずか30秒で目を覚ます[17]など、『ルパン』本編同様のタフさを見せた。
名探偵コナン』からの登場人物[編集]江戸川コナン
声 - 高山みなみ
『コナン』の主人公。黒の組織が開発した毒薬を飲まされて身体が縮んでしまった、高校生探偵である工藤新一の仮の姿。現在は、毛利探偵事務所で居候している。
本作ではミラの替え玉として連れ去られた蘭を追ってヴェスパニア王国への特別航空機に密航し[18]、王国で出会ったルパンと並行する形で、王室内の陰謀を暴いていく。その天才的な頭脳と母親譲りの演技力を駆使し、次元をからかいながら上手く誘導したり、不二子を追い詰めるなど、ルパン一行を驚かせた。身体能力にも優れており、バイクに乗った不二子とミラをスケボーで追跡したり、蘭を追って前述の航空機に飛び乗るなど、驚異的なアクションを見せた。また、小五郎(ルパンの変装)を眠らせようとして銭形を眠らせてしまった際には、仕方なく銭形の声で推理を披露している。その推理ぶりから、最終的にはルパン一味にも、その正体が新一であることを知られることとなる。ルパンと比べ精神面で青さ、未熟さがありルパンたちの言動に振り回されてしまう。
毛利蘭
声 - 山崎和佳奈
『コナン』のヒロイン。毛利小五郎の一人娘。コナンの正体である新一の幼馴染で同級生の女子高生。
本作ではミラと外見がほぼうり二つだったために無理矢理入れ替えられ、ヴェスパニア王国へ連れ去られてしまう。それに先駆け、東京ではミラに入れ替えられる際に女子トイレで彼女に制服を脱がされて恥ずかしがったり、ミラのドレス姿でホテルへ戻ってきた際にガラスに映る自分を見て新一との甘い妄想に浸るなど、コミカルな一面が強調されている。
毛利小五郎
声 - 神谷明
蘭の父。元警視庁の刑事で、現在では「毛利探偵事務所」を構える私立探偵。コナンのおかげで、世間には「眠りの小五郎」という異名を持つ名探偵として知られる。
本作では蘭をヴェスパニア王国へ連れ去られた際、銭形の助手として王国へ向かう。銭形に会うまではルパンの存在を「漫画か小説だけの存在」と思っていた。終盤でコナンと変装したルパンが事件の真相を暴いていた頃、当の小五郎本人は王宮のトイレの中でルパンに催眠スプレーで眠らされ、ルパンシリーズ恒例のシャツとパンツだけの姿でルパンの手によって「眠りの小五郎」として爆睡していた。
目暮十三
声 - 茶風林
警視庁捜査一課の警部で、刑事時代の小五郎の元上司。
本作では銭形の友人でもあり、連れ去られた蘭を追うべく小五郎に銭形を紹介した。
高木渉
声 - 高木渉
目暮の部下。
本作では目暮のサポート以外に活躍の場はほとんど無いが、日本警察を当てにしていないようなキースの態度に憤慨したり、蘭を救出するべく進んで辞表を提出しようとするなど、刑事としての誠意を見せる。
鈴木園子
声 - 松井菜桜子
鈴木財閥の娘で蘭の親友。新一と蘭の同級生。小五郎と同様、コナンのおかげで「推理クイーン」の異名を持つようになった。
本作ではミラの来日パーティーに招待され、『コナン』本編以上に肌を露出させたドレス姿で会場を訪れる。パーティーの途中で蘭とミラが入れ替わったことを知って驚愕したり、小五郎たちがヴェスパニア王国のSPたちに無理矢理帰らされた際にはエレベーター内で彼らに押し潰されるなどコミカルな一面も見せるが、五ェ門と同様に出番は少なく、そういった序盤のみの登場となった。
工藤新一
声 - 山口勝平
江戸川コナンの元の姿であり、高校生探偵として有名な青年。東の高校生探偵として、数多くの難事件を解決している。
本作では、蘭の妄想(王子の姿)と回想の中だけに登場。
本作オリジナルの登場人物[編集]ミラ・ジュリエッタ・ヴェスパランド
声 - 堀江由衣
ヴェスパニア王国王女。サクラの娘で、ジルの妹。19歳。
かつては心優しく王女に相応しい人物だったが、母と兄の死後、我侭で型破りな部分が目立つようになってしまった。しかし、蘭と入れ替わって身分に縛られない自由を不二子のおかげで満喫することによって、徐々に心の傷を癒していく。
容姿は蘭にほぼうり二つだが、胸が蘭より大きい点[19]、肌が若干色白である点、目の色が薄めの青色である点、そして髪色が薄めの茶色である点のほか、前髪の分け方などから判別できる。寿司が好物。喫煙者でもあるが、これはヴェスパニアでは飲酒や喫煙が18歳から許可されているため。
ルパンのアジトのバスルームでシャワー中のところを不二子がシャワー中と勘違いしたルパンに覗かれた際には、彼に洗濯機をぶつけて撃退する[20]という、蘭を凌ぐパワフルな一面も見せていた。
ルパンとコナンの活躍によって一連の事件が解決した後、ルパンの後押しでヴェスパニアの新たな女王に即位し、母にも劣らない女王に相応しい立派な大人の女性に成長した。
キース・ダン・スティンガー
声 - 緑川光
ヴェスパニア王国伯爵。王家に200年仕え続けたスティンガー家の青年当主。
物語の序盤で目暮たちに対して不遜な態度を取って小五郎や高木から怒りを買うが、その行為は全て心を閉ざしたミラを助けたいという忠誠心からである。そのため、中盤では次元と小五郎に女王と王子の死の真相の調査を依頼している。終盤では全てを語った犯人から「自分と手を組まないか」と誘われるが、「全ての人生を王家に仕える身に捧げる」と拒否する律儀さを見せた。
コナンの行動力と判断力については、「あの姿が真の姿に思えない」「まるで身体は子供、頭脳は大人」と評している。
次作「ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE」でも登場する。
サクラ・アルディア・ヴェスパランド
声 - 鈴木弘子堀江由衣(王女期・ノンクレジット)
ヴェスパニア王国女王。ジラードの姉で、ジルとミラの母親。
自然と動物を愛する性格で、動物をスポーツと称し傷付ける狩猟を好まない。好きな花は自分と同じ名前の日本のサクラであり、コナンたちとミラの出会いの場となった東京のホテルのレセプションを自ら企画するほどの親日家としても知られている。
息子のジルと弟のジラードの狩猟に同行し、その途中で出会ったキツネを逃がそうとしたところにライフル弾を受けて死亡した。かつて王女だった頃、「クイーンクラウン」を盗みにやってきたルパンと出会っており、後年に死亡現場となるサクラの木の下で再会を約束していた[21]。若い頃はスポーツが得意で近代五種競技の大会で優勝した経験もあった。王宮の自室には、コナンと小五郎も感心するほど数多くのトロフィーや表彰状、そして射撃用のライフルを持った若い頃のサクラの写真が飾られていた。ルパンの話では、かつて王女だった頃のサクラもミラ同様女王への即位を嫌がっており、「クイーンクラウンと一緒に自分も盗んで欲しい」と懇願していた。ルパンとの再会は最後まで叶わなかったが、娘のミラも母と同じくルパンに後押しされて女王に即位することになった。
ジル・カウル・ヴェスパランド
声 - 福山潤
ヴェスパニア王国王子。ミラの兄。
ジラードの証言によると、狩猟中に母のサクラを誤射で射殺してしまい、直後に自らもパニックに陥りジラードの拳銃を奪って自殺したという。
サクラの部屋には、子供の頃に野球をしているジルの写真が飾られていた。ミラの話では、左だった利き腕(先述の写真に写っていたジルは、右手にグローブをはめていた)を次期国王となる立場もあって母からの教えで右に変えたらしく、これが今回の事件を解く鍵となった。
ジラード・ムスカ・ヴェスパランド
声 - 屋良有作
ヴェスパニア王国公爵。サクラの弟で、ジルとミラの叔父。
サクラとジルが死亡した一部始終を現場で目撃した人物であるが、実際は自らの手で猟銃事故と自殺に見せかけて殺害し、さらにミラを抹殺して王位を奪おうと画策する本作の黒幕である。犯行の動機は、国内で発見された「ヴェスパニア鉱石」[22]の採掘を巡ってサクラと対立したためである。彼はそれを軍事目的[23]に利用し、周辺国を支配して領土を拡大するだけに飽き足らず世界を征服しようと企んだ[24]が、鉱石の採掘によって国の自然が破壊されることを嫌うサクラの反対に遭って犯行を決意した。しかし、ジルが本当は左利きであることを知らずに彼の右手に拳銃を握らせてしまったこと[25]や、ジルのライフルが空砲であること[26]を知らずに自分のライフルとすり替えたことをコナンと小五郎に変装したルパンの推理によって犯行を暴かれると本性を現し、狙撃手による狙撃と集合場所の東屋に仕掛けた爆弾の二段構えで関係者全員を殺害しよう目論んだが、ルパンからバックアップを頼まれた次元と五ェ門に狙撃手を全滅させられたうえ、女官に変装して潜り込んでいた不二子のメカによって爆弾の起爆装置のリモコンが作動不能[27]になったところをルパンと銭形に取り押さえられ、最後は自らが仕掛けた爆弾の爆発に巻き込まれて重傷を負うという、皮肉な結末を迎えることとなった。
カイル
声 - 楠大典
ヴェスパニア王国卿。
ミラのSPのリーダーで、キースからも非常に信頼されている。その信頼に違わぬ信念と実力の持ち主だが、事情を知らなかった蘭には空手で倒されてしまう呆気ない一幕もあった。後に事情を知った蘭から謝罪された際や、小五郎と捜査に当たった際にはそれぞれへ逆に謝罪するなど、律儀な一面も見せている。
女官
声 - 本間ゆかり(女官A)、荒井静香(女官B)
王宮に仕えている女官たち。献身的な性格で人当たりも良く、ミラの世話を担当するほか、替え玉として連れ去られてきた蘭には彼女の幼少時代(優しくて涙もろかった、など)を涙ながら打ち明けたりもした。
アナウンサー
声 - 岸まり
冒頭でサクラとジルの死亡をニュースで伝えた。
司会者
声 - 太田真一郎
サクラサクホテルでのパーティーや空港での記者会見の司会者。
偽ソムリエ
声 - 古澤徹
本物のソムリエ(声 - 辻親八)を偽り、ミラのワインに毒を入れようと目論んだが、彼女がグラスを手に取ったところでコナンに正体を看破される。その場で暴れて廊下へ逃走したが、そこで小五郎の一本背負いを食らい、呆気無く逮捕された。金で雇われていたらしく、犯人からは毒薬の中身は下剤と聞かされていたという。
クローク女性
声 - 本多知恵子
ホテルでフロント内に預けられていたスケボーをコナンへ渡す。
SP
声 - 川津泰彦柳沢栄治川村拓央、海老原英人
キースに刃向かった小五郎たちを、無理矢理エレベーターへ入れて帰させた。
登場する武器・乗り物[編集]乗り物[編集]F-18 ホーネット
F-117 ナイトホーク
ハリアーII
武器[編集]S&W M36
H&K MP5A4
イングラムM11
ウィンチェスターM70
M60機関銃
スタッフ[編集]原作 - モンキー・パンチ青山剛昌
監督・絵コンテ - 亀垣一
脚本 - 前川淳
演出 - 大庭秀昭、亀垣一
キャラクターデザイン・総作画監督 - 平山智須藤昌朋
メカデザイン・メカ作画監督 - 水村良男、亀垣一
デザインワークス・作画監督 - 山中純子
PART作画監督 - 今木宏明、谷圭一、本橋秀之、清水勝祐、前田明寿、吉田雄一、平塚知哉、曾我篤史、河野稔、清水昌之、三輪修、石之博和、江上夏樹、亀井大祐、村上直紀、越智信次、岩井伸之
美術監督 - 高須賀真二
色彩設計 - 海鋒重信
撮影監督 - 野口龍生
編集 - 岡田輝満
音響監督 - 浦上靖夫
音楽監督 - 鈴木清司、浦上靖夫
音響効果 - 倉橋静男、西佐知子
音楽 - 大野雄二、大野克夫
アシスタントプロデューサー - 小林三紀子、進藤友博、北田修一
プロデューサー - 中谷敏夫、諏訪道彦、小島哲
アニメーション制作 - 東京ムービー
製作 - 「ルパン三世VS名探偵コナン」製作委員会(日本テレビ放送網讀賣テレビ放送トムス・エンタテインメント小学館
ルパンとコナンの「共演」[編集]本作以前でも、ルパン三世江戸川コナンがわずかながら「共演」するシーンは何度か登場している。以下の3つは、両者のアニメ製作会社が同じ東京ムービーであることから実現した模様。

1998年に放送された『ルパン』TVスペシャル第10弾『ルパン三世 炎の記憶〜TOKYO CRISIS〜』のオープニングでコナンらしき人物が群衆の中に登場している。また、コナンの隣には小五郎と蘭らしき人物もいる。
2007年に劇場公開された『コナン』劇場版第11弾『名探偵コナン 紺碧の棺』の冒頭で、強盗犯がルパンと不二子の覆面を被って登場している。ちなみに、この作品を含めた劇場版・TVシリーズ・そして本作のキャラクターデザインや総作画監督を担当している須藤昌朋は、『ルパン』TVスペシャル『ルパン三世 燃えよ斬鉄剣』と『ルパン三世 ハリマオの財宝を追え!!』、さらに本作の3年後に放送された『ルパン三世 東方見聞録 〜アナザーページ〜』のキャラクターデザインや総作画監督も担当しており、『紺碧の棺』に登場するルパンと不二子の覆面は、前述の3作品における彼らの顔つきに近い。なお、この作品では、ルパンが佐藤美和子の初恋の人であることが明かされている。
2008年に発売されたOVA第3弾『ルパン三世 GREEN vs RED』にも、コナンと蘭らしき人物が一瞬登場している。
「みてミル?」[編集]キャスト面の備考[編集]キッズステーションで再放送された際の「みてミル?」の特集によると、『コナン』側のメンバーと本作オリジナルのキャラは、「主要キャラクター」と「かつて『ルパン』に参加した声優が担当するキャラクター」を中心に活躍ができるように選出され、脚本化されたことが明かされている(以下、『ルパン』に出演した声優)。

高山みなみ
ルパン三世 DEAD OR ALIVE』(オーリエンダー)
松井菜桜子
ルパン三世 PartIII』(イルカのレティシア
ルパン三世 燃えよ斬鉄剣』(桔梗)
ルパン三世 天使の策略 〜夢のカケラは殺しの香り〜』(エミリー・オブライエン/スパイダー・エミリー)
茶風林
ルパン三世 燃えよ斬鉄剣』(歌舞伎のアナウンス)
ルパン三世 DEAD OR ALIVE』(八百屋、情報屋)
鈴木弘子
ルパン三世 (TV第2シリーズ)』(リンダ、マダムX)
屋良有作
ルパン三世 (TV第2シリーズ)』(ナポレオン11世の部下)
楠大典
ルパン三世 ハリマオの財宝を追え!!』(ハリマオ)
ルパン三世 愛のダ・カーポ〜FUJIKO'S Unlucky Days〜』(ロザリアの父)
ルパン三世 お宝返却大作戦!!』
ルパン三世 霧のエリューシヴ』(タカヤの父)
ルパン三世 生きていた魔術師』(客)
また、声優面でもクロスオーバーならではの演出があり、栗田貫一神谷明の代表作である「北斗の拳」のケンシロウ(飲み物が全く出ない自動販売機に「経絡秘孔を突く」設定)を、神谷明がルパンを演じる一幕(ルパンが小五郎に変装しているという設定)もあった。

モデルキャラクター[編集]キッズステーションで再放送された際の「みてミル?」の特集では、青山剛昌により『ルパン』から影響を受けたキャラクターが明かされた。なお、青山の年齢のためか、『ルパン三世 (TV第2シリーズ)』からの影響が多い。

沖田総司 - TV第2シリーズ第71話『ルパン対新選組』の登場人物。沖田総司の孫となる人物。『コナン』にも青山が原作をした『YAIBA』からのゲストとして同名のキャラクターが登場する。ただし、『コナン』や『YAIBA』に登場する方の沖田総司は、初代沖田総司から数えて6代目である。
ルパン三世 - 『ルパン』の主人公。番組内では、『コナン』の外伝作品に当たる『まじっく快斗』内での怪盗キッドの異名「平成のルパン」などのモデルとされた。また、怪盗キッドの服装は白い燕尾服にシルクハット、片眼鏡とルパン三世の先祖に当たるアルセーヌ・ルパンのカリカチュアデザインを踏襲している。
峰不二子 - 『ルパン』のヒロイン。江戸川コナン(工藤新一)の実の母親、工藤有希子の「有希子」は『ルパン三世 (TV第1シリーズ)』で不二子の声を務めた二階堂有希子から取ったもの。なお、有希子の旧姓は「藤峰」であり、不二子に由来している。さらに有希子を演じる島本須美は、かつて『ルパン三世 カリオストロの城』でヒロインのクラリスを演じたことでも知られている。
毛利蘭 - 『コナン』のヒロイン。名前の由来は怪盗ルパンの原作者であるモーリス・ルブランにちなむ。なお、『ルパン』TV第2シリーズの第40話・第43話では、脚本家として同名がクレジットされている。
関連商品[編集]2009年7月24日には、本作のDVDとBDが発売された(レンタルDVDも同時リリース)。その際には、ルパンと蘭が二人乗りしているハーレーをバックに、コナンがスケボーを飛ばしているというデザインのジャケットイラストが描き起こされた。なお、BD版は両作の長編作品に先駆けての発売である。

2012年9月18日には、アニメコミック『ルパン三世VS名探偵コナン』が少年サンデーコミックススペシャルより発売された。

また本作のコミカライズ版が週刊少年サンデーSにて2013年10月号より連載が開始された(作画:阿部ゆたか・丸伝次郎)。

                                                                                                • -

・・・どうでした?
少しでも知っていただけたら嬉しいです!!
最後に動画をどうぞ↓
(ルパン三世のテーマ(歌付))
(名探偵コナンのテーマ1作〜16作)
(名探偵コナン劇場版主題歌1作〜15作)
【6日後はルパコナ金曜ロードショー!!一週間後にはルパコナ映画!!】
んじゃ、これで儀式を終わる。