雷雨’s blog

現実を書こう!

desire

触れたらそれは消えてしまう。
触れたらそれは崩れてしまう。
形を失って目の前で砂になる。
それをただ広い集める腕すらも僕には無い。
乾いた心を潤すように君の心を求めてしまった僕は、
ただの獣に過ぎず。
君の心を貪った後に恥じて悔いた愚かな僕に相応の罰を。
空っぽのまま横たわる君に救済を。
神様、どうか─。
どうか彼女に僕の分の幸福を。
どうか僕に彼女の罪を背負わせて。
死なせて。
彼女を抱きしめることも許されず。
虚空を見つめて涙する彼女を遠くから見守ることしかできないなら、僕は─。