雷雨’s blog

現実を書こう!

バールベックの巨石

中東・西アジアレバノンベイルートの北東約85キロに位置するベガー高原にはバールベックと呼ばれる遺跡がある。
このバールベック遺跡にあるジュピター神殿の土台には、トリリトンと呼ばれる3つの組み石が存在する。
この三石の大きさは、長さが約18メートル、高さと幅は約4メートル、重さは650トン〜970トンもあり、建築物に使われた切石としては現在でも世界最大である。
この巨石を人力で動かすためには、約15000もの人が必要であるとの計算結果がなされた。
しかし15000人集まったとしても、その力を巨石1つに集めることは事実上不可能であり、動かすことは出来ないとされている。
中央巨石がトリリトンと呼ばれている物である。

※ジュピター神殿
遺跡の大部分は損壊してしまっている。
神殿跡に残る「6本大列柱」は、バールベック遺跡の象徴となっている。

当時、石を切り出す方法としては木の杭を打ち込み、その杭に水をかけて木の膨張する力でヒビを入れて切り出したという説がある。
また石を運ぶ時においては丸太を敷いてその上を転がしたとされている。
しかしジュピター神殿の土台の巨石は、大きすぎて上記の運搬方法では不可能であるとされている。
ピラミッドではゆるい坂を作り石を運搬したという仮説がなされているが、バールベック遺跡と石切り場の間にはそのような跡は一切発見されていない。
また土台を組むために巨石を10メートル以上も持ち上げており、それも謎となっている。

建築物には使われていない切石として世界最大を誇るものが存在する。
南方の石と呼ばれる巨石で、この巨石が主にバールベックの巨石という名前で紹介されるものである。
ジュピター神殿から南西に約1キロ離れた場所に存在しているこの巨石の大きさは、長さが約21.5メートル、高さ4.2メートル、幅4.8メートル、重さはなんと2000トンである。
NASAのクレーンでも700トンが最大と言われており、現代の技術をもってしても動かすのは不可能ではないかとされている。

旧約聖書巨人族が動かしたのではないかという説はおいておいて、果たして古代の人々はこの巨石をどうやって動かしたのであろうか。
モアイ像の運搬方法のようにいずれ謎が解ける日が来るかもしれない。