哀しみを抱き寄せたあの日。
崩れてしまいそうな君の隣にいたんだ。
言葉が音になることはなかった。
傍にいられない悔しさなんていらない。
現実に取り残されてしまった君を護りたい。
生まれ変わることが唯一の希望ならばそうしよう。
きっと許してくれる。
愛してほしいとは言わない。
この胸の苦しみを君の瞳で溶かして欲しい。
君にただ逢いたい。
心が晴れることはなかった。
感情さえも無くしてしまうほどに。
あの頃に戻れると信じて。
愛してると伝え損ねたあの頃に。
君を忘れはしない。
生まれ変わることが朽ちることならば受け入れよう。
移り来る季節が全てを巻き戻してくれる。
私を満たすその姿に贈る。
遠く離れた場所で待っていて欲しい。
きっと私達は変わらない。
また荒波が訪れようとも。
生まれ変わることが悪ならば染まろう。
二人なら乗り越えていける。
愛を知る資格など私にはない。
それでも私の姿を君の眼で捉えて欲しい。
君にただ逢いたい。
君にただ―
「愛してる」