『どうして24時間テレビは批判されるんですか?』
そんな素朴な疑問がとんだ。
「出演者にギャラが支払われているからだよ」
『あんなに頑張ってるんだから、ギャラがあっても良くないですか?』
「でも、チャリティー目的の番組なんだし…特集された障害者の子どもたちや癌で苦しむ人々には報酬がないんだよ」
『え、番組に出てる時点で報酬じゃないですか?』
「え?」
一瞬だけ思考が飛ぶ。
『だって、夢にチャレンジできるんですよ?それって最高の報酬じゃないですか。健常者だからって夢にチャレンジできるわけじゃないですし』
「君の考え方を否定する気はないけど、すぐに賛同もできないな」
『どうしてですか?』
「うーん、分からないけどね」
『…そもそも何で外野が文句言うんですかね?』
「ん?」
突然のストレートな発言に困惑した。
『その特集された障害者の子どもたちや癌で苦しむ人々が文句を言うなら納得ができるんです。でも、どうして健常者の外野が文句を言っているのかなって。結局、それって偽善じゃないですか?』
「偽善…か」
『だって、そうじゃないですか。出演者した子どもたちは楽しんでいるように見えましたよ?夢にチャレンジできて嬉しそうでした。それを潰そうって言ってるのと同じじゃないですか?』
「なるほどね」
『病気だってそうですよ。どんな病気があるのかとか、皆知ってるわけじゃない。でも、番組を通して知ってもらうことはとても大事だと思うんです。』
「…」
『僕ら健常者ってただの偽善者なんでしょうか?』
「…そうなのかもね」
僕らは偽善者なんだろうか。