※読みやすいように会話形式にしています。
『これは軽く触れていい問題ではないですし、自分は関係ないと、無関心でいていい問題でもないです』
「お前は自殺とか考えたことあるんか?」
『勿論ありますよ…ただ、リストカットとか行動に移すことはありませんでした』
「五月病みたいなことは?」
『それは覚えてないです…あったような…なかったような…でも、元々休むことも多かったですから』
「何でや?」
『簡単に言うと嫌だからですけど、色々ですよ。部活が嫌だ、授業が嫌だ、行事が嫌だ』
「人間関係は?」
『悩むことは少なかったと思いますけど、悩む時は悩みました。特に小学校低学年と、高校の後半』
「詳しくは聞かんけど、その時に死にたいとか思ったか?」
『実は思わなかったんですよ』
「何故」
『必死すぎて…どう対処するかみたいな。で、一番に考えてたのは、どう逃げるかでした』
「どう逃げるか?」
『転校するとか』
「なるほどな、で、どうしたん?」
『小学校の時は、先生が助けてくれて丸くおさまりました。高校の時は転校せずに耐え抜きました』
「よう耐え抜いたな」
『意地ですね…オススメはしないです。辛いのは確かなので。私の場合、それまで皆勤だったので、休むわけにはいかなかったんですよ』
「強いな」
『強いわけじゃないです…耐え抜けば、今後の人生で会うこともないって考えてました。それに、皆勤賞は自分のためですから、それは自分の人生に残ると思いまして』
「でも、自殺とか考えたことあるって言ってたよな?」
『はい、それは人間関係以外のことです』
「例えば?」
『やっぱり、勉強とか進路とかですかね』
「対処できたんか?」
『対処……んー、対処できなかったから、死にたいと思ったんですよ』
「でも、踏み留まってるから、ここにいるんやろ?」
『まぁ、そうですね。死ぬ勇気がなかったものですから』
「死ぬ勇気?」
『死ぬのってとても勇気がいることだと思いますよ…だって、本当は生きたいんですもん。生物としても、生きることが使命みたいなもので、死ぬのって抵抗感ありません?』
「まぁな…息止めるのも辛いしな」
『それに、怖くないですか?』
「恐ろしいな…想像できへんもんな、死ぬ辛さって」
『死にたいと思うのは悩みがあるからで、悩みが解決すれば死にたい感情は消えると思います』
「その悩みを解決するのが難しいんやな」
『そうですね。それに1つを解決したからといって、長い人生いくつも壁にぶち当たります』
「小学生のお前も、高校で壁にぶち当たるとは思ってもなかっただろうしな」
『ええ。だから、死にたいって思ってる人に簡単に生きろとは言えないんですよ』
「…?…」
『その人の人生で何が起こるかなんて分からないんですから…確かに、良いことがあるかもしれませんよ?でも、だんだん悪くなるっていうこともあり得ます』
「…そやな…」
『自分の人生ですら、何が起こるか分からないのに、人の人生に口を出すことはあまりしてはいけないと思います』
「けれど、自殺は無くしたいよな」
『はい。生きろという言葉が良くないと言っているわけではないです。ただ、その人の悩みを解決することに手を差し伸べることが大切だと…』
「解決するのは難しいんやろ?」
『はい。もしかしたら、解決できないかもしれないです…でも、寄り添うことはできます』
「……綺麗事ちゃう?」
『そう思ってもらっても結構ですよ…けれど、何もしないなら、何かが変わることは無いに等しいです。無いとは断言できないですけど、何もせずに変わるのは、かなりの確率です』
「寄り添っても、亡くなってしもうたら?」
『寄り添う選択をしなかったら、寄り添う選択で救えた命も救えなくなることになります』
「なるほどな…じゃあ、お前自身はどうなん?」
『というと?』
「寄り添うことできたんか?」
『……寄り添い方が分からずに迷ってました…今でも迷いますよ。人によってどう寄り添えばいいのか違いますし…それに』
「それに?」
『どちらかというと、私が寄り添われる側だったので…』
「どうだったん?」
『どう??……その人たちのおかげで、今があるんじゃないですかね』
「なるほど…今日はいい話聞けたわ…最後に言いたいことあるか?」
『えーと…、今も死にたいとか思うことありますけど、それを打ち消すように私は明るいこととか考えるようにしてます…主に趣味ですかね。
それでも、駄目な時は、申し訳ないですけど、人に頼ってます…無理に寄り添ってもらってる??(笑)…でも、それでも良いかと思います…迷惑かけてるなー申し訳ないなーとも思いますけど、だからと言って、自分を抑えすぎないように…。
相手に申し訳ないと思うなら、いつか恩返しすればいいですし、相手が悩んだ時に寄り添えばいい。
お互い様みたいな…。
なので、申し訳なさで、頼るという選択肢を除外しないでください…。
そして、逃げるという選択肢…これも、勇気がいるんですけど、逃げてください。
逃げるは恥だが役に立つ です!
私が一番逃げてた時代は中学生ですかね…今でも逃げて良かったと思いますよ。
お互いにほどほどに過ごしましょ(笑)』
「最後、長いわ」
『すみません、伝えたいこと沢山あったんですよ』
「まぁ、ええわ。今日はおおきに」
『ありがとうございました!』
※個人的意見です。