雷雨’s blog

現実を書こう!

BIOHAZARD 7 resident evil 長編夢小説/プロローグ

私はただこの館から出たかった。
足を踏み入れたのは間違いだったのだ。


†Prologue†


見上げれば、とてつもなく大きい館が目の前を覆う。
夕方ということもあってその佇まいは不気味さを増した。
門は勿論開いておらず、インターホンは見当たらない。
あったとしても、誰もいないのだが。
ここに来るまでで脇道があったのを思い出し、少し引き返す。
小道は手入れされており、歩きやすそうだ。
歩を進めると、車が一台停まっていた。
ボロボロの車体で、ドアが開いている。
悪臭が少し漂ったが近づき、ドアの隙間や窓から中を覗いた。
中には数冊の雑誌やカメラのフィルムが置かれている。
テレビ関係者か、雑誌関係者だろう。
この館はよく幽霊屋敷として噂されている。
それを特集したかったようだが、残念ながら彼らは行方不明だ。
この館が彼らの失踪と関係があると踏んだ上司は彼女、雷雨に仕事を依頼した。
任された彼女は今こうして調査をしている訳だが、何故か妙に嫌な予感がした。
誰かに見られている感覚さえする。
周りを見渡し、安全を確保しながら館の裏までやって来た。
裏口がすぐ目の前だ。
表はとても小綺麗にしていたが、裏はとても廃れていた。
触れたら壊れてしまいそうな外観だ。
それでもお構い無しに彼女は扉の取っ手に触れる。
何度か開けようとしたが、やはり鍵がかかっていた。
来た道を戻ろうと彼女が振り返ると、鈍い痛みが頭を駆け巡る。
そして、そこで意識は途切れた。