雷雨’s blog

現実を書こう!

二人

昔の自分が膝を抱えて泣いていた。
『どうしたの?』と聞くわけでもなく、
ただ、僕はそれを見ていた。
懐かしさを感じる。
前にも見た光景だ。
でも、何故だろう。
何かが足りない。
その何かが思い出せない。
ふと、君が顔を上げる。
歪んだ顔が僕を睨み付けた。
そんな目で見ないで。
そんな目で見ないで。
そんな目で見ないで。
君の首に手をかけて、僕は『黙れっ!』と怒りをぶつける。
それを、受け止めた君が笑顔で「殺して」と口元を動かした。
我に返った僕は手を離してしまって、鈍い音が響いた。
君が涙を流しながら狂ったように笑い始める。
僕は思わず目を逸らしてしまった。